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いるの いないの?

京極夏彦さん著作の絵本。

P1150113

「いるの いないの?」

昔、鹿児島の祖母宅に泊まるたびに感じていた得体のしれない不安。

それが思い出される。

暗い天井の梁だったり、

ずらり壁にかかった祖父、曽祖父、またその先…の額装された写真。

そして外廊下をつたって家の端に位置する和式トイレの暗闇。

庭の奥の奥の暗がり、木の幹の分かれ目にぶらさがる蛇の抜け殻。

手水鉢にやってきた小さな蟹でさえ、これはなにかの遣いではなかろうか…などといろいろ怪しんではいたくらい、

そのくらい、なにに対しても不安を抱えて眺めていたあの頃。

その気持ちを、

この絵本の少年にそのまま投影し、彼のビジョンであらためて絵本の世界を内側から眺めてみると、ずっしりとした怖さと不安の重さが背中にのしかかってくる。

挿絵の無機質感を出すガラスのような目、陶器のような肌がなおいっそう、その効果を増幅させているようだ。

夏の昼下がりにでも、夜にでも、そっとひとりで眺めることをオススメいたします。

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